20 2月 2004 - 12:50教育相談?
Q: 夫の駐在に伴い、3年から4年の予定で3ヶ月前に日本から来たものです。子どもの言語についてアドバイスいただきたいのです。
私は常日頃から幼少期の子どもは、母語の環境の中で育てるのが一番よいのではないかと考えてきました。しかし日本の幼稚園が周りにありませんので、現在4歳の子どもを現地のプリスクールに週3回通わせています。始めは毎日泣いていましたが、現在は元気に過ごしているようです。しかしその様子を見ていますと、ますます疑問を感じるようになりました。まったく理解できないことばの中で過ごさせていいものか、とても心配です。
A: 直接子育てに携わるお母様が、このように子どもの言語について考えておられることは、とても大切なことです。海外での子育てを「まだ小さいから大丈夫」と、気にも留めず過ごしてしまわれると大変なことになり兼ねません。小学校へ進み、文章を書く段になって初めて、二言語とも学齢レベルに達していないことが解り、慌てられる方が多いようです。母語の基礎ができていなければ、第二言語で学ぶことは難しくなります。
重要なポイントを箇条書きにしてみましたので、参考になさって下さい。
? 3歳、4歳はことばが急激に伸びる時期なので、まず母語の基礎づくりが大切です。
母親が対応できることばが、子どもの母語になります。それが日本語ならば、まず日本語の基礎を作ってあげてください。
4歳から8歳の間に、日本語力がいったん後退すると、取り戻すことが困難であるといわれています。幼児期からことばには充分な注意を払い、一つの言語でしっかり物事が考えられるお子さんに育ててあげてください。英語圏で育てられる場合、母語である日本語を育てることは、とても努力を必要とします。現地のプリスクールに入れておられても、英語よりまず日本語を…という意識をおもちになることが大切です。
? お母さんが家庭教師になってあげてください。
本の読み聞かせ、お子さんとの会話、そして字に興味をもつように、絵本や図鑑などをお部屋に置いておくことなど、日常の生活の中で、何気なく教育していくことができます。家庭の中での豊富な会話(量より質)も必要ですから、プリスクールでのことをたくさん質問してあげてください。「きょうは何か作ったの?」「どのように作ったの?」など、考えながら発言させるように導きます。
英語環境の中で育てる場合、教える字はまず日本語の平仮名とカタカナです。就学までに日本語で考えられ、それについてお話できるように、そして絵日記などが書けると、就学してから英語で学習するようになっても、楽に学んでいくことができます。ことばに興味をもたせておくことですね。
ことばの概念ができていれば、第二言語で学ぶ際にもその能力が移行するというわけです。
? プリスクール、幼稚園を選ぶ。
日本の幼稚園へ入れれば日本語が育って、現地のプリスクールへ入れると日本語が育たない・・・ということは一概に言えません。言語の発達は個人差がありますので、「日本の幼稚園へ通わせているから、日本語は大丈夫」とは言えませんし、現地の幼稚園に入れているから日本語が育たない、と決めつけることもありません。ご両親の努力で、お子さんはどのようにも育ちます。
問題は、せっかく幼稚園やプリスクールが与えてくださっているプログラムに対し、ことばを理解していないが故に子どもに伝わらない。子どもの知能や感情面での発達に心配はありますが、ご家庭の努力でクリアすることはできるでしょう。
育っている環境は英語圏なのですから、どちらの幼稚園に入れていても、ご両親が日本語をしっかり育てるという姿勢こそが大切なのです。
No Comments | Tags: 教育相談