興南、圧倒的打力で東海大相模に快勝

8月 21 2010 Categorized Under: 2010年, お知らせ, 大会情報

<夏の高校野球>興南、圧倒的打力で東海大相模に快勝
8月21日19時33分配信 毎日新聞

 ○興南(沖縄)13-1東海大相模(神奈川)●(21日・決勝)

 圧倒的な打力をみせた興南が島袋の巧みな投球の味を加えて快勝した。速いテンポで左右のコースを突く東海大相模の一二三、速球は見せ球に変化球中心の「緩緩」投球でコースを丹念に投げ分ける島袋の投げ合いで始まった試合。興南はバットスイングの音は社会人選手並みといわれる高校生離れした打力をみせた。

 四回1死一塁から下位打線がヒットエンドランで好機を広げるとアウト一つを挟んで7長短打のつるべ打ち。六回には我如古の3ランなど、計19安打を放つ破壊力をみせた。

 東海大相模は七回に大城建、伊地知の連続安打で一矢を報いたが5試合目登板の一二三が興南の攻撃力を抑えきれなかった。【海老名富夫】  

 ◆島袋洋奨投手=興南・3年

 ◇とことん勝利追求…投球工夫し終始、的絞らせず

 とことん勝利を追求した。象徴的なのは、歓喜の直前だ。九回2死、東海大相模の代打・宮崎へ6球目を投げる前、山川のサインに珍しく2度も首を振った。初めは直球、次は変化球。もう1回、直球のサインが出た後でようやくうなずいた。

 「直球狙いは分かっていたので、わざと首を振ることで変化球を意識させたかった」。ここはファウルで粘られたものの、次の球で空振り三振に。大量リードの終盤でも、神経を研ぎ澄ませていた。

 こだわってきた力任せの直球勝負も「封印」。落ちる球を多用した。転機は一回、東海大相模の先頭打者・渡辺に直球を中前に運ばれ、「まっすぐに張られている」と感じたことだ。1死一、二塁で迎えた4番・大城卓には、落ちるツーシームを3球続け、つんのめらせて当てただけの併殺打に打ち取った。「(普段と)逆のこともできるのが、島袋の証明」と我喜屋監督。今大会最少の4奪三振に終わったが、終始、的を絞らせなかった。

 頂点に立ってなお、「甲子園は投げやすい場所だけど、怖い場所でもあった」。サヨナラ負けも春夏連覇も経験した左腕の冷静な口調は崩れない。決してかぶとの緒を緩めないエースが、沖縄に悲願をもたらした。【大村健一】

 ◇興南・我如古、3点本塁打で試合の流れ決定付ける

 六回に3番・我如古が放った3点本塁打は、興南のたたみかける打線の象徴ともいえる一打だった。先頭から連続安打で無死一、二塁となり、「1、2番が出たので、いい形で還そうと思った」。初球のカーブをバットの芯でとらえた打球は、一直線に左翼席へ。今大会初アーチで、試合の流れを決定付けた。「決勝になって、前半に先取点を挙げて島袋を楽にするという、今までにない展開ができた」と満足そうに試合を振り返った。

 ◇興南・真栄平「やっと打ててよかった」…適時打の三塁打放ち

 四回に今大会2本目の適時打となる三塁打を放った興南の4番・真栄平は「皆に迷惑をかけていた。最後の決勝で、やっと打ててよかった」と本来の長打力を披露した打撃を素直に喜んだ。猛打打線の主砲とあって他チームの警戒は厳しく、なかなか結果を出せずに苦しんだが「監督や3年の同期、後輩らのアドバイスがうれしかった。皆でつかんだ春、夏の頂点は最高。今は少し休みたいです」と春から注目を浴び続けてきた時間の長さに、ちょっとだけ疲労感も漂わせた。