COLUMN

日刊サン「教育コラム」

前回、家庭教育の大切さについて書きましたが、今回は学校が休校中の現在、家庭内で、どのように勉強をさせればよいかについて述べたいと思います。
学校が実施しているオンライン授業も30分程度、或いは行っていない教師もいるということで、数か月にも及ぶと子どもの学力低下が危ぶまれます。家庭でできることを考えてみましょう。

①就学前の子ども

これから学校教育を受ける子ども達ですが、学習していくための準備が必要です。人間の脳は、3歳までに大方の素地は出来上がると言われています。この時期、スポンジが水を吸うように“ことば”をどんどん吸収します。毎日、日本語のシャワーを浴びせてあげてください。そして就学までに鉛筆を持って机の前に座る習慣を付けておきましょう。
*絵本の読み聞かせをする  
*テレビやDVDで、時間を決めて子ども番組を観せる
*親子で図鑑を見るーひらがな図鑑、動物図鑑、草花図鑑等々
*絵を描く、工作をする
*しりとりしたり歌を歌う
*ひらがなを読んだり書いたりする練習

②小学生の子ども

小学校での教育は中学、高校で学ぶための基礎学力を構築する時期ですので、たいへん重要です。
現地校で学んでいる子どもも、日本の学年毎の基礎学力は習得しておきましょう。
*補習校や塾の宿題はすべて終わらせる *家庭で用意した漢字、読解のドリルをする
*日記、簡単な作文を書く *高学年はテレビやインターネットでニュースを観る
*1日30分の読書を日課にする

③中学生・高校生

学校という学びの場が遮断されたことは、中・高生にとっては学力向上に大きな影響が考えられます。
学校から出される宿題だけでなく、普段なかなか時間が取れない日本語での学習に力を入れて下さい。
*漢字、読解の勉強 *毎日でなくてもよいので日記を書く *読書
*テレビやインターネットでニュース(日・米)を観る *日・米の大学について調べる
*興味がある分野、事柄について調べる(例えばAIについて/無くなる仕事、新しい仕事など)

家庭内では親子で活発な意見交換をしましょう。両親が、社会問題や世界で起こっている問題を提起し話し合います。そのような機会を設けることで子どもが社会に関心を寄せ、自分の意見を持つようになります。それは学習にもよい影響を与え、延いては大学の入試にもプラスとなりますのでぜひ実行してみてください。自分の意見を持つということは、将来、職業を選択する上でも重要な指針となります!

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