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JERCからのお知らせ

子どもの世界を広げる読書

~ 学習に必要な抽象言語を習得 ~

今や IT の世界で育つ子ども達、活字の中に浸る世界からどんどん遠ざかっています。本というと学校の テキストを開くくらい、多くの子ども達が読書を楽しまなくなってしまいました。一日に 15 分でも リーディング・タイムをつくり、本に興味を持てる環境を整えてあげましょう。
幼いころに大好きだった絵本、大人になっても記憶の中に大切にファイルされていませんか?「本」は 子どもの世界を広げ、感性を豊かに育む素晴らしい文化であるといえます。

読書の効用とは?

① 語彙が増え知識が豊富になる
本を読むことにより、日常生活ではあまり使われない語彙に遭遇することができます。話し言葉と 書き言葉の相違点、例えば会話では「友達」と言いますが、文章では「友人」という言葉が使われ ることがありますね。書き言葉に触れることにより、語彙が増えていくことになります。 また人が生活の周りから得る知識は限られています。いろいろな分野の本を読んで、知らない世界 に飛び込むことで、知識は膨らんでくるでしょう。読書の効用としてもう一つ大切なこと、それは 世の中には様々な考え方があるということを学ぶことができることです。

② 抽象的言語の習得
この抽象的言語が習得されていないと、現地校でも小学3年、4年からの学習が困難になってきま す。抽象言語とは目に見えない、手で触れることができない言語であり、頭の中で理解する言語な のです。これも現実にはあり得ない話、いわゆるおとぎ話や昔話、伝説などの本をたくさん読むこ とによって習得していきます。「ももたろう」、「一寸法師」、「さるかに合戦」等など、面白い ストーリーの本をたくさん読ませてあげましょう。読み聞かせもよいですね。
具体的言語から抽象的言語を理解すること、この移行が上手く行われるかどうかが学習していく上 で重要なポイントになります。子どもの世界を広げる読書が、楽しい時間になりますように!!

2022 年 11 月
JERC 日米教育サポートセンター 代表兼教育アドバイザー 岩永留美

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