教育サポート活動の歩み その①
JERC 日米教育サポートセンターは、海外に在住する日本人子女とその保護者をサポートするため、そし て現地社会と日本人コミュニティのパイプ役を担うために、1995 年 4 月トーランス市に設立されました。 日系企業、現地の方々、母親ボランティア等々、多くの皆様のご支援により今年で設立 28 周年を迎える ことができました。心より感謝申し上げます。
日系企業の米国への進出が盛んになるころ、駐在員の帯同する子ども達が特定地域に急激に増加、現地コ ミュニティを始め現地校などから険悪なムードが漂い始めたのです。そこで日本人子女の教育を現地だけ にお任せするのではなく、我々の手でできることはしなければならないという意志のもと、日系企業の有 志が集まり、JERC 日米教育サポートセンターが設立されました。
<活 動 内 容>
1、海外在住日本人子女への教育サポート
毎月 1 回教育オリエンテーションを開き、保護者に向けアメリカの教育制度、言葉の問題、二言語で の学習、英語の習得、海外での日本語学習、バイリンガルについて、現地校のシステム、異文化で子ど もを育てること、ことばと知的発達等々、海外で考えられるあらゆる教育問題を取り上げております。 また教育講演会やセミナーなども開催。海外在住日本人子女が異文化の中で教育を受けることで、決し てリスクを負わないことを願い教育面、精神面からサポートを行っております。海外での子どもへの教 育は個人の問題だけではなく、日本人コミュニティも共に育てるという意識が重要であると考え、日夜 支援活動を行っております。
2、教育相談
海外に於いて日本語で相談ができる機関として、設立以来多くの日本人の方々から相談が寄せられてお ります。日本からのご相談も多く、直接に現地の情報が得られることに高い評価をいただいております。 設立当初より教育アドバイザーが電話とメールで対応しておりまして、出来るだけ早い対応を心がけて 参りました。
相談内容はやはり現地校での学習、英語習得の問題、日本語教育について、言葉の問題、いじめの問題、 現地校とのトラブル、全日制日本人学校か現地校か、補習校の選択、幼児への言葉の問題と育て方、日 本への帰国時期、帰国子女受験について等々。そして登校拒否、拒食症、家庭内暴力という問題で悩み 苦しんでいるご家族からの相談もございます。
日本の教育を受けた保護者が米国で子どもの教育を考える時、英語で学ばせるという未知の課題に多く の方々が戸惑いを隠せないのが現状です。