COLUMN

日刊サン「教育コラム」

英語で学ぶ現地校で、母語ではない第二言語で学習していくためにはどのように教育し進めて行けばよいのか、年齢に沿った学習言語習得についてお話し致します。
学習言語としての英語力は、会話レベルの力では到底学習していくことができません。学ぶための読み書きの力が求められるのです。今回は学年別にまとめてみました。
昨今、バイリンガルは必要ないと言われる時代に入っていますが、英語で学んだ力は、将来必ずや子どもの財産となること間違いありません。

1. 幼児~小学 2 年生、3 年生

*8 歳後半までに母語をしっかり確立しておく。
母語の基礎が確立していない年齢で、第二言語(英語)を導入すると混乱を起こし中途半端になる可能性が大きい。 ABC を教える前にあ・い・う・え・お、一、二、三、・・・を教える。
*小学校低学年はことばの基礎作りの年齢なので、母語による学習もしっかりさせる。母語での学力が英語での学習に移行し、スムーズに学んでいける。
*母乳語(具体語)から離乳語(抽象言語)への移行をしっかりさせておく。
*就学までに本を読む力を日本語でつけておく。教科書や物語の音読をさせるとよい。
*日常会話は遊びの中から覚える年齢なので、近所の子どもとよく遊ばせる。また Girl Scout、 Boy Scout、 Sport Club などに所属させると英語に接する機会が増える。

2. 小学 4 年生、5 年生~中学 1 年

*英語力を付けるための学習に於いて、この学年以上の子どもには日英バイリンガルで教えた方がよい。頭で理解できることばで説明することが必要である。
*現地校の授業も難しくなるので、親なり家庭教師、そして塾での現地校サポートが必要である。
*4 年生ぐらいから Writing が重要になるが、例えば母語で作文を書けない子どもは、第二言語でも書けない。第二言語(英語)の力は、母語(日本語)の力を越えない!

3.中学 2 年生~ハイスクール

*この年令は外国語を学問として学ぶ。日本語で文法をしっかり学ばせること。単語力も必要。
* 多く出される宿題に取り組むことで、英語力が身に付くのでしっかり対応する。
*高校になると SAT(全国統一テスト)を受けるための勉強が始まる。TV を観たり新聞を読んで知識を得ておくことも求められる。
*ブラスバンドやクラブ活動を行うことで友人もでき、日常会話は勿論の事、英語社会の文化や習慣も学ぶことができる。

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