親は常に毅然たる態度で

日米教育お役立ち情報

<ご相談内容>

15歳になる娘のことで相談があります。娘とはこれまで何の問題もなく、仲の良い親子関係を保ってきました。ミドルスクールに入る前までは、友人関係もすべて把握しており、相談もしてくる素直な子供だったのですが、最近では異性の友達もでき、勉強もおろそかになりがちです。携帯電話を肌身離さず、服装も体の線を強調するものばかり着たがります。心配で、質問をすると、逆に怒られてしまい、会話も少なくなり、隠し事も多くなってきたように思えます。女の子だけに心配でたまらないのですが、どうしたらいいのかわかりません。何かいいアドバイスをいただきたいのですが。

<ご相談者への回答>

いつも一緒に出かけ、何でも話し合う素直なお子さんが成長し、だんだん親から離れていく・・・、これは、お子さんをお持ちの誰でもが経験する、親の戸惑いの瞬間であり、寂しさを感じるときなのです。
ご相談者のお子さんは15歳という多感な年齢になられ、親元から飛び立ちたいと言う気持ちが行動にとても表れています。この気持ちは当然なことで、精神的自立に向けて準備に入ったということですね。
いつも親の側にいて、何でも言うことを聞いていた子どもが反発を始める、親はいつまでもコントロールできる”よい子”でいて欲しいと願う。さぁ、ここから親子の葛藤が始まるのです。押したり引いたりしながら、お互いの妥協点を見つけ、常に子どもと話し合う努力をしなければなりません。
ご相談者のお子さんだけでなく、ミドルスクールに入る頃から興味の対象が広がってくるわけですが、友人関係が最も影響を与えるようです。異性とお付き合いを始めたために、勉強がおろそかになったのであれば、これは厳しく伝える必要があります。今、何が大切なのか考えなければならないこと、そう勉強が第一であるということ。お互いを高め合う友人であるべきで、もし成績に影響するような友人関係ならば、それは「よき友」ではないことをお話しなさってみてください。
服装に関しては、お母さんの目から見て納得がいかなければ、そのつど注意されることが大切でしょう。日本でも下着のようなファッションが流行しており、親から見ると納得できませんね。

 またお子さんが友人と出かける場合、「誰と」「どこへ行くのか」だけは必ず聞きましょう。そしてよく問題になるのが帰宅時間です。やはり”我が家の帰宅時間”は決めておかれるべきですね。

決められた時間に帰宅しなかった時は、必ず毅然たる態度で望むべきです。この時はお父さんの
“一括!” たまに怒るお父さんの方が効き目があるようです。父親の影が薄い家庭の子どもが、よく問題を起こすと言われています。子育てを母親任せにしていると、子どもはよく見ていますから、親の言うことを聞かなくなるわけです。
「うるさい」「恐い」「鬼ババ!」と言われようと、真剣にお子さんと向かい合ってください。少しでもオロオロした態度を見せたならば、必ず甘くみられ、ますます勝手な行動をとるようになります。
子どもは、年齢に応じて様々な問題を親に提起してくれるものです。そのとき親として一番大切なこと、それは『毅然たる態度』で子どもに接することです。昨今、”友だち親子””ものわかりのいい親”が増え、「厳しい」と言われる親が少なくなってしまいました。それが子ども達の登校拒否や引きこもりの一因であると言われています。親は子どもが完全に自立するまで育てる責任があること、我が家には我が家の育て方、ルールがあること、これだけは子どもが反抗しようと、声を大にして言い続けることが大切です。